そのときの様子が思い浮かぶような素敵な作文を書ける子がたくさんいて、「体感」の素晴らしさを感じました
SNSなどで知るドバイの様子やフローラさんの言葉に日々癒されています。
いつもありがとうございます。
3ヶ月ぶりに、庭へのお返事を書きました。
そして、初めての長文です。
昨年の10月に、一度辞めた仕事に半年間だけ復帰しました。
わたしは、公立小学校の教師でした。
産休・育休をとった4年半を含め、17年間教師として生きてきました。
小学校6年生のときに、ふと「先生になろう」と決めました。
臨時採用の期間を経て教員採用試験に合格。
育休・産休期間を含めて17年間、正規採用職員として働きました。
保護者に理不尽に怒鳴られたこともあったし、自分の不甲斐なさや不器用さが悔しくて、布団の中で泣いたこともありました。
たった一瞬の喜びで、全てが報われたこともありました。
11歳の時に先生になると決めてから30年が経った2021年3月に、夫の仕事を手伝うために早期退職しました。
仕事を辞めた後、急に動けなくなり、最低限の手伝いをしながらほとんど寝ていた1ヶ月間。
心も体も疲れ果てていたのだと、そこではじめてわかりました。
何かを始めようと思えるくらいに元気になるまでに、1年かかりました。
それほど過酷な仕事だったのに、昨年の10月から半年間だけ現場に戻ったのです。
「元気になったわたしは、先生としてどのように働くのかを味わいたい」と感じていたタイミングでした。
学校での仕事はとても楽しく、肩の力を抜いて働くことができました。
国語の授業で子どもたちが一年間の振り返り作文を書くときに、「フローラさんのお話に出てくる『体感』を使ったら、ラクに書けるのでは?」と思い、作文の組み立てメモを書く時に「体感」の話をしました。
話したこと、聞いたこと、見たこと、触った感触、におい。
読むと、そのときの様子が思い浮かぶような素敵な作文を書ける子がたくさんいて、「体感」の素晴らしさを感じました。
子どもたちとのお別れの日は、3月25日でした。
有志の保護者がお別れ会を開いてくれて、子どもたちとの日々をちゃんと終わらせることができました。
保護者の方からは「先生の愛を、いつも感じていました」という言葉をたくさんもらいました。
日々直接触れ合える子どもだけでなく、子どもを通して、自分の思いは保護者にも伝わるのだとわかりました。
保護者の方から直接、言葉でそのように伝えてもらったのは初めて。
心が震える喜びを味わいました。
やっぱりわたしは、先生の仕事が好きだ。
心からそう思えました。
4月から夫の仕事を再び手伝う予定でしたが、ひょんなことから別の職場で半年間働くお話が舞い込んできたため、半年間だけ先生として働くことを選択しました。
別の視点からも、大きな学びがありました。
定期的に入ってくるお給料に、初めて心から感激できました。
また、天引きされている厚生年金や社会保険、共済などの金額をあらためて見て、自分がありとあらゆる場面で守られているのだという思いと、お給料をいただく立場はこんなにも安心できるものなのか!という思いをしみじみと味わいました。
自営業を体験したからこそわかる、お給料のありがたさでした。
庭へのお返事を書くこともできないほど余裕のない日々でしたが、妖精さんがサポートをしてくれていたのを感じていました。
フローラさん、妖精さん、ありがとうございました。
5月のお手紙も楽しみにしています!
【著書】 2024年2月刊行
2022年2月刊行
【妖精の庭】