一向に解決策を思いつきませんが、状況を拒否せずに味わうよう気持ちを切り替えるところから始めようと思います



須王フローラさま

あけましておめでとうございます。

2024年早々、大変な天災が起こりました。

最初の地震で横揺れは感じましたが、それ以外は特に影響なく済んでいます。

持病のアトピーが悪化していて、今月の庭はおまかせにしようかなと思っていたのですが、フローラさんのメールを読んで、これはちゃんと書かないといけないと思い直して書いています。

地震に関して色々と思うことはありますが、今回のお題に関することだけをあげると「今の自分は避難所で過ごせない」と思いました。

家族全員が避難所へ避難しても、余震で家が倒壊する可能性があっても、ライフラインがなくて寒さとひもじさを感じても、それらで不安になり泣いて泣いて泣き尽くしても。

アトピーの状態が動きに支障ない程度にカサブタが多いとか、ストレスで引っかきやすくなるとか、そのくらいで済んでいるなら気にしなかったでしょう。

気にはしても、家族や他の人に心配や迷惑をかけるよりはと避難所に行ったと思います。

でも今は体のあちこちで滲出液が出ていて、薄皮が出来たと思えばすぐにひび割れ、ひっきりなしに剥がれていきます。

顔の目立つところは死守していますが、首はガチガチでグズグズ。

全身のケアなんて、とても追いつきません。

大人しくしていたって新陳代謝のスピードは変わりませんから、家に閉じこもったって無駄なのは体感でも承知しています。

でも動くと服が擦れて痛いし、ひび割れた皮膚がつっぱるし、滲出液で変に蒸れるし、剥がれた皮膚の小山を前に泣き笑うしかない状況。

帰省した実家でも全部は悟らせないように振る舞いましたから、四六時中誰かと一緒の避難所でなんて、私のメンタルが持ちません。

今まで何度もアトピーを治したいと思いました。

調子が悪くない時はそんなに思わないんですが、今とかちょっとケアが追いつかなくなってくるとつい思ってしまいます。

観察しようと思っても、ついつい悲観する気持ちが湧いてきて、観察が続きません。

でも、今回のフローラさんのメールを読んで思ったんです。

私は本当に「今」のすべてを感じ取っていたかなって。

つい良くしようとして、ダメな自分の受け入れられる部分だけを観察してなかったかなって。

ダメな自分を味わってるかって考えた時、とっさに「ムリ!」って思いました。

思わず涙が浮かぶくらい反射的に拒否しました。

味わうどころか一考なしの拒否、つまりはそれが根本だったと、ようやくそこまでたどり着きました。

この状況をどうやったら味わえるのか、正直なところ途方にくれています。

不思議には思うんです。

なんで肌がボロボロになるのか、何にどういう反応をしているのか、どうやってひっきりなしに肌が出来るのか、みたいなことは。

これも味わうの範疇に入るかもしれませんが、どうにも間接的に思えます。

一向に解決策を思いつきませんが、状況を拒否せずに味わうよう気持ちを切り替えるところから始めようと思います。

自分の言葉で書こうとすると、つい長くなってしまいました。

でもスッキリもしました。

この機会を作ってくださり、ありがとうございました。














【著書】
2024年2月刊行



2022年2月刊行



【妖精の庭】