ここからは積み上げて育んで、じわじわと拡大していきたいです
フローラさんこんにちは
よしもとばななさんの件、私も「わぁーースゴ!」となりました。
わたしも梨木香歩さんとよしもとばななさんが大好きです。
(その共通項も嬉しかったですし、庭のみなさんも好きだと知る度にさらに嬉しかったです。笑)
初めてばななさんの文章にふれたのは、活字も勉強も嫌いだった中学生のころでした。
小説なんて1冊通して読めたことがない。
そんな頃、学校の夏期講習に出席したときに問題集の長文で吉本ばななさんの【ムーンライトシャドウ】に出会いました。
問題例文になるほどの短い抜粋文です。
でも、頭の中で自覚してる物事とは別の、心の奥?お腹の奥?に小説の中で起きている振動が届くような感覚があって、「あ、この文章、私が生まれる前からずっと知ってることが書いてある」と感じたのを覚えています。
その後20代で梨木香歩さんの西の魔女から入り、「裏庭」「りかさん」その続編の「からくりからくさ」を読んで絶句しました。
私は、この作家さん方の登場人物がみんな、"本当のこと"を見ようとしているところと"本当のこと"しか言わないところに感銘を受けていたのです。(当時は頭で自覚できていなかったけど)
そして、その後大人になって、嘘ばっかりついている自分を自覚できてしまう程度に成長したとき、情けなくて心許なくて自分の身体が真っ直ぐ立てていないような感覚になりました。
だから、嘘と正当化と綺麗事でバランスを取りながら、自分で立っている気になれるようにしてしばらく生きました。
時は現在に戻って、今のわたしの仕事は数年前に夫が立ち上げた農家です。
自然や植物たちに直面してゆく中で、嘘つきで情け無い自分に張り付いた、模造品の何か色々をゴリゴリと剥がしてゆく日々を過ごしました。
模造品は自分と同化していたので、それを削り取る作業は自分を傷付けていると勘違いするほどに痛かったです。(植物たちの嘘のない純度100%の生き様に感銘を受けました。)
その生活の中でフローラさんのエネルギー哲学に出会いました。
「嘘をつかない。」それは、わたしがあの少女の時によしもとばななさんの世界に感じたものと同じ体感でした。
夫が立ち上げた農業に、引きずり出されるみたいな気持ち(勝手に思い込んでた)で参加して。その中で植物たちの、芽吹いて育って咲いて枯れる(!)までの正直で嘘のない姿にやっと気付いたあの時と同じ体感です。
40後半にして「嘘つかない」はやっとわかった。
ここからは積み上げて育んで、じわじわと拡大していきたいです。
妖精さん!どうぞよろしくお願いします!
フローラさん、いつもありがとうございます。
【著書】 2024年2月刊行
2022年2月刊行
【妖精の庭】