今月もフローラさんのお話を聞かせて頂きありがとうございました
フローラさん
こんにちは。
庭への返信は数か月ぶりです。
10日も遅れてしまいましたが、お誕生日おめでとうございます!
いつも美しいお姿を見せてくださり、こうして庭をひらいてくださり、ありがとうございます。
フローラさんと同じ時代を生きられて本当に幸運です。
今月のお便りも、何度も読み返しました。
わたしの人生には、これといって何か大きな出来事や分かりやすく辛い出来事、はないのですが、それでも不幸出身だと思っています。
ものごころついた頃から「楽しい」と思った記憶がありません。
中高生の頃は「なぜ人は生まれてくるのか。なんのために生きてるのか」とずっと考えていました。
友達もおらず、楽しいと思うこともなく、母の顔色を伺いながらただただ毎日が終わるのを待っていました。
人はただ死ぬことに向かって生きてるだけなんだな。
それならばジャングルの奥地で生まれたらよかったのに。
そうしたら目の前の「生きる」ことに、「命」そのものに必死で、こんなこと考えずに済んだだろうに。
そんなことを考えている子どもでした。
生きている実感がなかったのだと思います。
31歳で結婚して、親の手から離れて、わたしの人生がやっと始まったと思いました。
実際はそんなに簡単ではなく、結婚してからも道に迷い、手探りで、時々転びながら進んできましたが2人の子どもに恵まれて、否応なく自分と向き合い、結婚前の自分なんてまるでなかったかのように穏やかに息が吸えるようになりました。
でも、今月のフローラさんのお便りを読んで私はまだ「ちゃんと生きてきた」とは思えていない、と思ったのです。
「まだ46歳」だと思ってる。
すこし残念な気持ちになりましたし、はたから見れば特に波もなく苦もないように見えるだろう私の人生、そんな風に思うなんて、感謝が足りないんじゃないか。私の受け取り方が悪いんじゃないのか、未熟なだけじゃないのか。との思いも一瞬よぎりましたが、いーえ!わたしはまだ幸せを濃厚に味わってないんだもん!という自分の本音に蓋をするのはやめようと思いました。
意地でも幸せに手を伸ばして、つかまり続けよう、と思いました。
そして近い将来、わたしも「ちゃんと生きてきた」と思える自分になろう。
そう思います。
今月もフローラさんのお話を聞かせて頂きありがとうございました。
妖精さんへのお願いは「おまかせ」でお願いします。
【著書】 2024年2月刊行
2022年2月刊行
【妖精の庭】