点Pと出会うとき
性格の悪い人物がいる。仮に、Pとする。 Pと一緒に共通の友人の誕生日プレゼントを買いに行ったとき、予算内で何か素敵なものはないかと、一緒にアーケードを巡った。 あるジュエリーショップに差し掛かったとき、ここはちょっと高いよねと言いながらも、私たちは念の為にと店に入ることにした。 するとセール中の商品がいくつかあって、そのうちの一つが友人にとても似合いそうだった。 これ、可愛いんじゃない?と私が言うと、Pも可愛いと言った。 買うのかなと思って見ていると、こんなに可愛いものあげたくないからこっちにする!と別の商品を手にしている。 え?可愛い方買わないの?と言うと、だってこれをあの子が身につけていたら嫌だもん、私が欲しいもん、悔しいもんとヘラっと笑いながら言うのだ。 毎回びっくりする。 本当に優しくない。 人に何かをしてあげたいという気持ちがまるでない。 お土産として買ったものは、結局自分用になる。 喧嘩中の夫のパンツは洗わないまま引き出しに戻す。 でも、それを隠すでもなく、ヘラっと笑って、だって嫌じゃんと言う。 Pの性格の悪さは、本人も周りも認めるところなのでここでは議論しない。 ただ、あまりに人間が違いすぎて驚くのだよ。 私って実はすっごくいい人間なんじゃないかと、Pと会うたびに思う。 だけれども、PはP自身にとっては最高にいい人だ。 私はどうだろう。 誰かが喜ぶと思えばしてあげたい。 目の前の人が嬉しそうにしていたら、自分も嬉しくなる。 それは本心だ。 でも、本当にそうなのだろうか。 もしかしたら不感症になっているだけで、実は誰にも優しくなんてしたくないのかもしれない。 私だって、私にとって一番いい人でありたい。 もし、世の中の多くが、少なくとも半数の人間がPと同種なのだとしたら。 実は、ヘラっと笑っていたとしたら。 だって、植物だって光を求めて高く高く太陽に向かって伸びるわけで。 誰かを差し置いて、自分だけが光を求めるからこそ種が残るわけで。 光にありつけなかった種は滅びるわけで。 なんてことを思いながら、ハウルを観ながらトリュフフレンチフライを食べている週末です。幸せ〜ぃ。 点Pって、勝手に出発しちゃうよね。 そして、待たない。 Pのことは、みんな大好きです。 良い週末を! 須王フローラ
