デリバリー文化を分解する



ドバイは何でもデリバリーです。
美容室、マッサージ、エステ、ネイル、マツエク、なんでも自宅に来てくれる。
日本でそうしたサービスを受けようと思ったらまぁまぁのお値段になると思いますが、ここではそれが案外お安い。
ドバイは物価が高くて有名ですが、全部が全部高いってわけじゃないのです。たとえば、ガソリンとか(そりゃそうか)、他にはタクシーも安いです(ガソリン安いからね)。

こっちに来たばかりの頃は、物価の高さに泣きたい気分でしたが、人って慣れるもの。値段よりも質に目がいくようになりました。つまり、感覚が戻ってきた。
おかげで生活する上でのストレスはだいぶ減ったと感じています。
だってね、高いなーって毎回値段のことを考えながらお金払うってとても嫌。

日本もインバウンド目当ての価格設定があるので、東京に行くときは要注意ですね。定宿のルームサービス、値段が2倍になっていました(元が安すぎたのはある)。
ドバイのルームサービスは普通です。日本と変わりません。
そして外のレストランに行くよりうちのレジデンスの食事は美味しいから、最近はもっぱら自炊かルームサービス。
子どもと二人暮らしだと、自分が風邪をひいたときに食事が困るけれど、ここにいたらルームサービスがあるから安心なのも魅力の一つです(ウーバーは誰が持ってくるかわからないから、子どもに対応させられない)。

はい、表題。
今日は初めてマッサージのデリバリーを頼んでみました。
ネットで検索すると、それはもうたくさんの会社があって選びきれません。
ここ数日間何度も検索してはブラウザを閉じを繰り返し、たまたま目についた会社のアプリを落として、そこからメニューを選びました。

その会社はマッサージだけでなく、エステもホームクリーニングもエンジニアの派遣もやっていて、どうやら大手な様子。
当日予約も可能。

そして本日を迎えたわけですが、噂には聞いていたものの、本当にベッドごと来ましたよ。折りたたみのベッドを持って、マッサージに必要な一式を持って、登場したのは小柄なアフリカ系の女性。
お願いしたのはスウェーデン式マッサージ。
日本ではあまり馴染みがないけれど、メニューの一番上にあったのできっとこれがイチオシなんだろうと思って決めました。
90分で1万円弱。高くないよね。日本で通っていたお店はもっと高かった。

実際に受けてみたところ、技術は良いし、ホスピタリティも良いしで大満足。安いだけじゃなかった。

まず部屋に入ってベッドを組み立てるとアルコールで全体を消毒、そこにシーツを敷いて、わたしは紙のショーツとブラを渡される。
着替えて戻ると、ちょっと良い香りになっていて、ヒーリングミュージックなんかもかかっている。おー(拍手)と思わず心の声。

スウェーデン式マッサージはどんなものだったかというと、日本のエステで受けていたような(フランスのブランド)、深層からじわっとほぐすようなアプローチでとっても心地良かった。あまり強い刺激は好きではないのだけれど、かといって弱すぎても効かないわけで、この微妙なところをうまーくやってくれる技術者っていそうでいない。
とってもよかった。愛想が良かったらもっと良かったw

一番気持ちが良かったのが、顔のマッサージ。
表情筋がいかに凝っているかがよくわかる。特に今日は顔が浮腫んでいたので、ゆるめてもらえて幸せでした。
エステもマシンは嫌いなので、オールハンドで受けるのだけれど、今日改めてハンドマッサージが好きだなと思いましたよ。
あと、眉間のマッサージがこんなに気持ち良いなんて!と新発見。自分でもやろうと思います。第6チャクラのケアになりますね。

日本にいたときは、エステもマッサージもしょっちゅう行っていたのに、こっちに来てから初めてのマッサージ。
体が欲していないからいいやと思っていたけれど、ううん、違うわ。こういうのって疲れているから受けるものじゃなくて、疲れていなくても、人に触ってもらうことで癒される。そのために受けるものだったと思ったマインドフルな体験でした。脳内が静かになりました。
ここのところ子どもが風邪で触れ合ってなかったしな。触ってこよう。



と、これだけで終わったらただの日記です。
この体験をGrandir的な視点で分解していきたいと思います。

話が長くなるので、ここでは1つだけをピックアップ。

検索した結果、たくさんのマッサージ会社がありました。
2つ3つの会社を見ました。
その結果何を決め手に今回の会社を選んだのかというと、「わかりやすさ」これ一択です。

受けてみるまで良いかどうかわからない商品を買うわけです。
でもなぜか技術職の人は、技術が上がれば売上が上がると信じて疑わない。そうではないです。売上は、買ってもらわないと上がりません。
じゃあ、人が何を見てその商品を買うかといえば、今回のわたしの判断基準だった「わかりやすさ」、これを軽視してはいけません。

特に今回は「海外」で「初めて」だったので、より「わかりやすさ」が大切でした。だって、怖いからね。不安だもの。
だから、「料金」が明示されていること、「スタッフの顔」がわかること、「お客様の感想」が読めること、「支払い方法」がわかりやすいこと、「スタッフが何を持ってくるのか」わかること、「こっちが何を準備しておけばいいか」がわかること、このへんが全てメニューを決める段階ではっきりしていたことが決め手になりました。
きっと商売をしていない人からすると当たり前じゃんって話だと思います。でもこれがいざ自分が商売をする側になるとできない人が多いのです。

金額を濁してみたり、支払い方法がわかりにくかったり、購入してからでないと詳細を教えてもらえないなど、そんな作り込みになっている人がとても多い。それは売り手からすると楽なやり方なのだと思いますが、楽を求めているのは買い手も同じです。商売においては、買い手を楽にしなければいけません。

自分の商品ページを見てください。
そこに必要な情報は全て書かれていますか。買ってもらえればわかる、買ったら教える、そんな設計になっている部分があれば、まだあなたのビジネスは伸びます。おめでとう。

こんな感じで、自分が誰かの商品を買うときは、なぜそれを買ったのか分解してみましょう。そこにあなたのビジネスの伸び代が隠れています。



現在、個別セッションをしています。
もうずーっと何年もしていませんでしたが、今月から始めました。
その理由は、もっと実益を出せる人を増やそうと思ったから。

個別セッションは、ビジネスの話、子育ての話、健康の話なんでも受け付けています。
Grandir生枠を作って欲しいとの声ももらっているので検討中です。





2024
617日 ドバイの自宅にて
須王フローラ