【連載】帰っておいで(5)
愛さんの様子を観察します。
私の目を見てください。
何かがいる場合、目を視て分かることが多いのです。
目は口ほどに物を言うとはよく言ったものだと思います。
私はよく観察しました。
でも特に動きはありません。
むしろ動きがなさすぎる気がします。
薬を飲んでいる影響で分かりづらいのかな。
愛さんを観察していると愛犬が戻ってきた気配を感じました。
戻ってきた?ということは、まだ終わってないということ・・・。
やはり巣を消さないとまずいかーーー。。。。。
急いで普段愛さんが多くの時間を過ごす部屋、建物を霊視します。
愛さんの部屋には以前そこで暮らしていた人の念が残っていたので、まずその念を消します。
次に愛さんの中にいたモノが戻ってこられないように、自宅同様に熱田神社のご神気で浄化します。
近くに山がありますね。
はい、あります。
いい山です。
山の神様が優しい。
力を貸してもらえるようにお願いしますね。
神様は気軽に会話ができる存在ではありません。
個人に対してメッセージをくださることもほとんどありません。
でも、こちらが真摯な態度で語りかけることで応えてくださることはあります。
私は山の神様に愛さんをお願いして、その部屋と建物の浄化を終えました。
今回の案件は、「土地」「動物」「人」が絡んでいると言いました。
土地は自宅の増築した部分とその上を通る霊道。
動物は愛犬とシェパード。
(後日確認してもらったところ、シェパードではなくゴールデンレトリバーの存在が浮上しました。確かに愛さんを一番最初に霊視したとき、ゴールデンも視えました。でも途中からはゴールデンほど大きくなく、シェパードのような黒や濃い毛色の犬しか感じられなくなったのです。なぜだろう。ゴールデンが痩せて、弱り汚れ腐敗していったから・・・?と報告をもらって思いましたが、ここで辻褄合わせをしようとすると真実が分からなくなるのでこの件は直接自宅に行ってから視ることにします。)
そして最後に「人」。
愛さんのご両親は会社を経営しています。
その会社に関与していたある人物から異様に執着されていたことがお話から分かりました。
その人・・・今も生きてるかなぁ・・・というくらい現在は力を感じないのですが、当時のその人からはがむしゃらなエネルギーを感じます。
ご家族はその人物からの念が自分たち家族に飛んできたのを愛さんと愛犬が受けたのではないか、そのせいで愛犬は悲惨な死に方をして、愛さんの体もおかしくなったのではないかと言います。
その可能性はあります。
ありますが、その人物の力だけで1つの命が終わってしまうとは思えません。
やはり原因は1つではありません。
ここから先は現地に赴き、直接霊視をすることにします。
さらにご家族に対していくつかのアドバイスをしました。
まずお父さん。
感じやすいその力を閉じる方がいいのか、使えるようにした方がいいのか。
ご本人は使えるようになるための何年も努力をしているそうです。
お父さんにしたアドバイスは、霊能一切の勉強をやめることです。
本を読むことも、ネットで検索することもやめる。
自分の感覚だけを感じる時間を作ってもらうことです。
興味があるとつい情報を探しますが、それがかえって惑わせる。
私も霊能、スピリチュアル関係の本を読み始めたのは3年前からです。
といってもまともに読める本はほとんどありませんでしたから、今でも知らないことばかりです。うちの講座生の方がよほど知識がある。
自分の中に知識を入れることが怖かったんです。
きっと私は知った知識を分かった知識のように扱うだろうと自分を信用できませんでした。
それくらい霊能を勉強することに慎重でした。
だから例えば、チャクラ。
チャクラという言葉を知ったのも最近のことです。
本で読み、あぁあれをチャクラって呼ぶんだと知り、赤から紫まで・・・なるほどねー、じゃあ見えない人に説明するのに分かりやすいから、7色と名前を覚えておこう、そんな感じです。
私の師匠も同様のことを言っていました。
体験が先、知識は後。
本やネットの情報は、正直そのほとんどが何を言っているのか私には分かりません。
これ、そもそも書いてる人が分かってないよなーと思うものが多い。
それを分からない人が読み、分からないまま広がっていく。
そりゃ霊能もスピリチュアルも怪しくなる。笑
もっと自分の体感を信じてもらうことが大切です。
知識に当てはめない。
正解を探さない。
いつでも自分で知る。
それが正解です。
自分の感じたことが誰かの言う答えとぴったり当てはまる必要なんてないのです。
そしてこれは愛さんへのアドバイスでもあります。
自分のことは自分で決めないといけません。
人の言うことを何でも受け入れてはいけない。
自分で自分の選択を間違うわけがないんです。
いつでも私たちは正しい。
それを知ってほしい。
これは誰にでも当てはまることですが、霊能者と一緒にいると影響を受けます。
過ごす時間が長ければ長いほど影響を受けます。
私も何人かの霊能者と会い始めてから、会うたびに増す感覚があります。
(「良い」霊能者からだけですよ)
パワースポットも同様です。
行くとパワーをもらえます。
(ネットに載っているパワースポットが本当に…かどうかは謎)
なので、お父さんとは何度かお会いするのがいいかなーと思っています。
あ、まだ勝手に私が思っているだけですが。
家族の写真を見ながら全員の話をして、今回の除霊は一旦終了です。
愛さんの中から本体はいなくなったのでひとまず安心です。
きっとここから症状も無くなっていくと思います。
ですが、まだ終わってはいません。
続きはまた自宅へ伺った後に記事にしたいと思います。
うふ♡引っ張るよねーーーーーーーーーーーー♡
ってなわけで、この連載は本当にたくさんの方から反響をいただきましてありがとうございました。
この愛さんの話は丸っとそのまんま、完全ノンフィクションです。創作一切なし。
普段クライアントからは感想をもらってそれをブログに載せてきていたのですが、こうして小説風に書くのも分かりやすくていいですね。臨場感あるし。私の記録にもなるし。
そしてこれは書こうか迷ったんですけどね、やっぱり書こう。
愛さんの病名は統合失調症です。
これは私の見解ですから異論は認めますが(書いてること全部個人的見解ですよ)、うつ病も統合失調症も見えない世界的に言ったら「憑いてる」んですよ。
だから祓ってしまえばケロッと治る。
統合失調症の除霊は今回が初めてでしたが、うつ病は何度か対処した経験があって、みんな数日のうちにケロッとしてました。我に返る。そして執着していたものをあっさり手放してゆく。
おかしくなってしまった訳ではないんです。
自分では這い上がれない暗いところに落ちてしまった。
だから、「帰っておいで」と引っ張り上げればいい。
で、何で憑くのかですが、本人に隙があったからです。
いいんですよ、隙なんてあって。誰しもずっと強気で元気いっぱいに生きていられませんし、緩むことも大切です。
ただね、さっきお父さんと愛さんへのアドバイスにもあったように、「自分のことは自分で決める」「他人に許可を求めない」「私の感覚が私の正解」これが出来なくなってくると憑きやすくなる。
見えない世界を知ることは自衛にもなります。
こんな風に生きていいんだという許可にもなる。
私の言うそのままを受け取ってもらえたら嬉しいですがw、やっぱりいつでも決めるのは自分でいてほしい。
こんなブログなんかはエンタメとして楽しんでくれたらそれでいいです。
見えない世界に興味を持つきっかけになってくれたらそれでいい。
見えない世界はエンターテイメントではなく癒しですが、癒し以外の全然楽しくない部分はソッとこっちで処理しときます。笑
人の楽しいという気持ちは凄いですからね。楽しく生ましょうね。
楽しく生きるためには、自分の本来で生きましょうね。
誰もあなたを侵害することはできないし、それを許してもいけません。
あなたは幸せであるためにこの世に生まれてきたんですから。
それではみなさま、今日も幸せな一日を。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
ごきげんよう♡
須王フローラ